お知らせ・活動記録
Information/Activeity Log
【活動報告】自閉症(ASD)児者に対する「本人の意思を尊重する」力や障害理解を深めるための教育事業


北九州市民が実施もしくは北九州市内で実施される文化・芸術、教育事業に対して助成をおこなっている1000人の夢寄金。第14回(2025年)助成事業のひとつである北九州ASDサポートコミュニティが実施した事業について活動報告書から抜粋・編集してご紹介します。
1000人の夢寄金はみなさまからのご寄付により助成事業を実施できております。
みなさまからのご寄付、ご協力に心から感謝申し上げます。
※第14回(2025年)助成事業の実施期間は、2025年10月1日から2026年9月31日です。
※写真は事業主体からご提供いただいたものを掲載しています。
事業名:研修事業「自閉症(ASD)支援における意思決定支援の実際(事例検討編)」
障害児者に対する虐待や自閉症(ASD)児者に対する事業所での虐待報道、学校での不適切な関わり等にまつわるニュースにふれたことのある方は多いのではないでしょうか。
今回の事業の主催者である北九州ADSサポートコミュニティによれば、その背景には自閉症(ASD)に対する理解が広まっていないことや保護者の育てにくさ等があると言われているそうです。北九州市においても同様の地域課題があるようですが、北九州市において自閉症(ASD)児者の意思決定支援に特化した内容はほとんど実施されていないのが現状とのこと。
このような状況のもと、障害のある当事者の住み良い地域の実現に少しでも寄与し、北九州市の都市格向上に貢献することを目指して、特別支援教育や障害福祉等に携わる人、子育てをする保護者の方々の人権意識の向上を促すことを目的に実施した教育事業が「研修事業『自閉症(ADS)支援における意思決定支援の実際(事例検討編)』」です。
助成を受けて実施した事業
講義と事例検討の二部構成で実施しました。
●日時:2026年1月24日(土)9:50〜16:00
●会場:ウェルとばた内会議室
●対象:北九州近郊の自閉症(ASD)支援に興味のある方
●参加人数:24名
●概要:
- ・一部:講義「意思決定支援の実際〜知的障がいを伴う自閉症(ASD)児者の事例を通して〜」。講師:自閉症(ASD)支援特化型事業所sTack 管理者 安川 渉寛 氏
- ・二部:事例検討:ファシリテーター、コメンテーター、市内の事例提供者3名を迎え、参加者を6つのグループに分けてグループごとに事例検討を実施。ファシリテーターは講義講師。
- [二部検討の流れ] 事例発表→ワークシートを使用したグループディスカッション→発表(2グループ)→講師よりコメントを3事例繰り返し、最後に総評。
成果・実施してよかったこと
「意思決定支援」についての話を聞くことはあっても、自閉症(ASD)支援のなかでどういった配慮や工夫が必要なのか等の研修は市内ではこれまでなかったため、今回の研修では具体的な事例を通しての講義や事例検討であったことで、全体を通して受講者の満足度が高かったことがアンケート結果から伺えました。
一部の講義では「具体的な事例があり、わかりやすかった」との声が多く寄せられています。また、二部の事例検討では「日頃を見直すきっかけとなった」「グループディスカッションが楽しかった」との声が多くありました。研修内容が期待していたものかどうかを問う質問に対して、一部も二部も全員から高い評価を得て、研修全体を通して満足度が高いものになりました。
(参考)
※意思決定支援とは障害児者が自分の生活に関する重要な決定を行う際に、本人の意思を尊重し、適切な情報や選択肢を提供することを指し、当事者の権利利益の保護・向上等、さらにはQOLの向上を指すものであり、それらのサポートする過程の総称です。これは厚生労働省が定めたガイドラインであり、障害福祉事業所においては義務化されています。
※ここでいう意思決定支援は障害児に適用される「障害児支援におけるこどもの意思の尊重・最善の利益の優先考慮の手引き」と同様であり、特別支援教育の中における「自己決定支援」等を含めています。
1000人の夢寄金ご寄付者のみなさまへ
1000人の夢寄金に助成をいただけたことで、講義だけでなく、グループディスカッションを取り入れるといった新しい取り組みに挑戦することができました。
私たちは、メンバー全員が有志で活動しているため、資金源がないことが大きな課題です。これまでも研修事業を重ねてきましたが、参加人数が少ないと赤字となり、会のメンバーで負担するしかありません。参加費等を上げることも毎回検討していますが、参加費によって参加したくてもできない可能性があることを考えると、なるべく低額で多くの人に学びを深め、普段の支援に活かしてほしいと考えています。今回は助成いただけたことで安心して新しい取り組みに挑戦することができ、とてもありがたかったです。どうもありがとうございます!
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将来的には一般社団法人化を目指しているという北九州ASDサポートコミュニティのみなさん。障害があるなしにかかわらず、誰もが気持ちよく、生活しやすい環境で暮らしていくことは北九州の都市格向上になくてはならないこと。そのための学びの機会づくりはとても大切な活動ではないでしょうか。
このような活動に助成できましたのは、1000人の夢寄金の趣旨にご賛同くださり、ご寄付、ご協力くださるみなさま方のおかげです。心より感謝申し上げます。
北九州ASDサポートコミュニティの活動に関心を寄せていただけるとうれしいです!
こちらからインスタグラムをぜひごチェックください→ 北九州ASDサポートコミュニティ